こんにちは、編集長の上村です。

本日は、僕が「農業×介護」を意識したきっかけを、少々お話させていただきます。

「農業×介護」・・・それは、ちょうど青山学院MBAの学生として農業マーケティング講座を受講したことに端を発します。

その講座の講師として、「タケイファーム」の武井社長が登壇されました。

武井先生は、「営業しない」「1日の勤務時間は5時間」「パソコンが武器」「一人で月商100万円」といった、驚くような講義内容を繰り広げました。

武井先生曰く、「農業は“種”と“出口”が重要だ」とおっしゃいます。

農業学校を卒業された方々は、野菜作りや花卉作りといった部分は学んでこられている。けれど問題なのは、「何を作るか(種)」そして「どこに売るか(出口)」ということなのです。

武井さんとお会いして、それまで感じていた農業への認識が180度変わりました。

誤解を恐れずに言うと……、「俺も農家になれる!」というのが、率直な感想(笑)。

もちろん、基本的なことを習いに行ったり、OTJ(On-The-Job Training )やテストを受けたりはするつもりです。

「農家になれる!」ということは、介護施設内での利用に限らず、市場に販売するまでを計画しているということです。

「介護施設に併設する農地で作るハーブやエディブルフラワー、野菜でしっかりと稼ぎたい」という欲求も芽生えています。

視察とビジネスモデル作りのための150日

ケアファームを推進するために、およそ150日の時間をかけたうえで、国内の視察とビジネスモデルの構築を進めています。

ちなみに事業計画は3年で実現するもの、5年~10年で実現するものまで多岐にわたります。「SWOT分析」(注1)などはもちろん、BACCM(注2)といったフレームワーク等で、特徴作りを検討するのです。

(注1)SWOT分析とは、目標を達成するために意思決定をする組織やプロジェクトにおいて、外部環境、内部環境を「強み(Strength)」「弱み(Weaknesses)」「機会(Opportunities)」「脅威(Threats)」の4つのカテゴリーで要因分析し、事業環境変化に対応した経営資源の最適活用を図る経営戦略策定方法のひとつ。

(注2)BACCMとは、Business Analysis Core Concept Modelの略称。

BACCMの6個のコア・コンセプトは、チェンジ、ニーズ、ソリューション、ステークホルダー、価値、コンテキストであり、このコア・コンセプトのそれぞれが、ビジネスアナリシスを実践する際の基本となる考えとなります。

今回は、数多くのステークホルダー(利害関係者)との議論を通じてゴールを目指す、インテグラル(すり合わせ型)アーキテクチャ(建築物)です。

収益の基本である介護は自前ですが、農業、特にその出口戦略は、武井先生など先輩方の戦略を下敷きに、就労支援移行事業者とのすり合わせを行います。

さらには、農産物のサプライチェーン(原料調達から販売まで一連の流れ)に関わる人たち、ワインなどの生産者やカフェ開業希望者との話し合い、家具屋やマルシェ、ワークショップなども、議論から取り込めそうです。

時間をかけて積み上げるエコシステムです。

「ステークホルダー」は、今回は介護施設で働く職員や入居者ではなく、ケアファーム内でともにビジネスを推進する方々、と定義しています。

具体的には、農業生産者、養蜂家、ハーブ生産者や物流会社、カフェオーナー、障がい者支援施設、森林インストラクターや建築関係者との協働が要となるからです。

「ニーズ」については、終末期を介護施設で暮らす後期高齢者のQOLと、その関係要因の向上を考えています。

介護はサービス業。どこまでも顧客満足の追求に取り組みたいのです。

一般的に定義されているコミュニケーション頻度の向上、家族面会の喜びのほか、社会的な役割の増加の提供等を通じて、生活満足度をどこまでも追求したいと考えています。

BACCMでいう「Solution」(解決策)は、LOOP(ループ)の発掘。ここでいうLOOPは、日々の繰り返しを自動化する作業です。

考えられるLOOPは、職員の勤務シフトの作成、ボランティア受け入れのためのスケジュール作成、視察希望者の受け入れを容易にするマッチング技術などでしょうか。

あるいは、自社で生産される野菜やハーブが速やかにマーケットで販売されるスキーム(枠組み)構築もあるでしょう。

さらにBACCMにおける「Value」です。

今回は、上記の「Solution」が、顧客の抱える問題を解決したのか? どれほど回転率を向上させたのか? などを図る指標としようと思います。

ですので、まずはこのプロジェクトに参加するステークホルダーを少なくとも100名程度と目標設定するのもありかもしれません。

「Context」(メッセージ)は、もう少し時間が必要でしょうか。

最後に「Change」。

何を変えるか? あるいは捨てるか? ですが、ここにはアイデアがあります。

現時点での介護サービスは効率重視ですが、あえて効率的なオペレーションを排除するという考え方を採用しています。ここは引き算の「Change」。

そして足し算の「Change」は、介護施設は「稼げる場所、入居者を労働できる力」とみなすことです。

介護施設入居者に給料を提供する時代は、すぐそこまで来ています。

ここまではうまくいく前提の話です。

一方で、500拠点で育てられるハーブ、野菜等の「売れすぎ」に備えることも検討します。具体的な量も価格もこれから調査するわけですが、放っておいてもどんどん育つハーブを自然農法で作るので、売れ行きは期待できますよね?

実は僕は30代のころ、花屋さんだったんです。

横浜市内のビルの一角を借りる、一坪花屋を開業していたことがありました。

その時はちょくちょく市場に出かけては、花の仕入れがてら、市場内の定食屋の生姜焼き定食を頬張ったものでした。

介護も医療も農業も、コミュニティーなしには存在しません

今回開業を予定するエリアは、神奈川県足柄市。
(今日現在、まだ物件は見つかっていない)

昔から、年に数回は訪れる、縁もゆかりもある大好きな場所です。

ここならば養蜂もハーブ作りもでき、ヤギもワンコも放し飼いできる場所。

土地もまだ見つかっていないのに、もうその地域に住んでもいい気になっている(笑)。集会所で、住民同士の話し合いにも参加したいくらいです。

「コミュニティーデザイン」について関係者と話し合い、合意を取り付け推進したいのです。

介護も医療も農業も、コミュニティーなしには存在しません。

ちなみに僕の思う「コミュニティーデザイン」は、これらのインフラを修正し直すこと。

◇居住者のためのインフラ整備
◇学校、スーパー、レストラン、スポーツクラブ、保育所など
◇お祭りの開催
◇医療連携
◇働く方々のための居住ができる家を整備

町自体に力があるエリアで、その町の機能のひとつになりたいと考えているのです。

あとは、観光要素も地元と協議しましょう。

介護施設で国内最大のハーブ生産!?

僕が推進する新しいビジネスモデル「農業×介護施設」の見本店は、日本全国で同様のビジネスを推進する起業家が、少なくとも500名は生まれるのではないか、と思っています。(5年くらいはかかりますが…)

*弊社実績は、インキュベクスのホームページからご確認いただけます。

インキュベクスのホームページはこちら

その500名の起業家が日本全国でハーブを作り、食用バラの栽培もします。

そのため、将来のハーブ出荷に備え、「何を植えるか?どこに売るか?」を計画しはじめています。

足柄あたりで、「介護施設×農園(ハーブガーデン)」。
入居費用は6.5万円(国民年金の範囲)、もちろん食事付き。

入居者にはハーブ作りの利益で給料を出す。
農業は基本、自然農法を採用。

神奈川県相模原市で「絵本×農業」を推進する「黄色いおうちファーム」で作るバラには、しっかり香りがあります。

ここで作るバラやハーブのいいところは、耕作面積のわりに多品種を栽培していること。

香りがよく、作業が楽しいという理由から、介護施設や障がい者施設でよく使われているようです。

入居者様としても、ハーブのお手入れ、収穫、乾燥、ハーブティーへの加工、その他クラフトやポプリなど、商品開発も可能です。

独立起業希望者との話し合いを開始

僕の周りには起業希望者が多く、その中には看護師も介護士もいます。

その方々との話し合いもしながら、希望者と介護施設を作ろうと思っています。

介護施設といっても、考えているのはわずか入居者19名の小さな介護施設。

それでも年間1億円弱、売り上げが出すことが可能です。

連携する訪問看護ステーションも、相当な売り上げが見込めるでしょう。

保育所や子育てをサポートする方々も誘致したり、クライガルテン(滞在型市民農園)もありです。

なんて考えると……、数年ではできません。

10~20年がかりのプランニングかもしれないし、少なくとも10~20名の起業家とのコラボレーションが必要になるでしょう。


上村 隆幸(かみむら たかゆき)

インキュベクス ファウンダー(創業者)

1965年神奈川県生まれ。1998年、起業コンサルタント業を開始し、以来3000社を超える起業支援を手がける。日本の医療のが在宅シフトにともない「子供からお年寄りまで」すべての生活者が安心と幸福を実感できる地域社会づくりに向けて「ケアーズ訪問看護ステーション開業運営支援」を開始し現在全国800社以上をネットワーク。

また「介護の王国」では食費を含めた¥95.000を関東圏で実現する。こちらは全国70拠店。

2021年より神奈川県南足柄市で農業生活をスタート。生産者の視点で「農のある暮らし」「農のある医療」「農のある介護施設」づくりを推進している。

青山学院大学 大学院 国際マネジメント研究科 MBA

産業技術大学院大学(AIIT)創造技術専攻 事業アーキテクチャ(修士)

国際医療福祉大学大学院 保健医療学 博士課程(中退)

新極真空手 木元道場所属 初段


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